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経理マンのためのIFRS情報局

IFRS導入プロジェクトに携わる公認会計士が、これまでの経験や新聞記事を基に情報発信

13. IFRIC22号 IAS40号の改訂 年次改善2014-2016年サイクル

本日、一気に3つの基準が公表されました。解釈

指針書1つ、基準の改訂が2つです。

以下、簡単にエッセンスだけご紹介します。いずれも実務上はさほど問題にならないのかとは思います。

 

①IFRIC22号 外貨換算と前受・前払対価

【改訂内容】

外貨建ての前払金や前受金の換算は、キャッシュの受け払い時点の直物為替相場で行い、事後的に再換算しないことが定められました。

固定資産取得のための前払金や、収益に係る前受金については、実際に固定資産を取得した時点や収益に振り替える時に再換算はしないことが明確にされています。日本基準と同じ処理です。

【適用日等】

2018年1月1日以後開始事業年度から適用され、早期適用も可能です。

 

②投資不動産の振替

【改訂内容】

投資不動産から他の資産(固定資産や棚卸資産)への振替、もしくは逆に他の資産から投資不動産に振り替えられる場合に関する改訂です。IAS40.57には振替が妥当なケースが挙げられていましたが、あたかも挙げられた状況のみが振替えに適格であるかのような書き方がされていました。今回の改訂で、あくまで57項の状況は「事例」であることが明確にされています。(そもそも重要な投資不動産を有している会社が現時点では少ないので、さほど問題にならない改訂かな、という印象です)

【適用日等】

2018年1月1日以後開始事業年度から適用され、早期適用も可能です。

 

③年次改善2014-2016年サイクル

【改訂内容】

(1)IFRS第1号に一時的な免除規定(E3-E7)がいくつか規定されていましたが、役目を終えたため削除されました。

(2)子会社、JV、関連会社に対する持分が、売却目的保有(又は処分グループの一部)に該当する場合のIFRS12号の規定についてです。こうした状況では、要約財務情報の開示規定(IFRS12.B10-B16)の対象外になるものの、その他のIFRS12号の規定は適用されることが明確にされました。

(3)ベンチャーキャピタル等が関連会社(及びJV)投資を有する場合、各投資の当初認識時に、公正価値測定するかどうかを各投資ごとに選択できることを明確にしました。また、投資企業ではない会社(仮にA社とします)が、投資企業である関連会社又はJV(B社)を有する場合、A社は、B社を持分法で取り込む際に、B社が保有する投資に適用した公正価値測定を維持するか、持分法を適用するか選択することができる規定があります(IAS28.36A)。この選択が各投資企業ごとに行えることも明確にされています。

【適用日等】

(1)及び(3)は2018年1月1日以後開始事業年度から適用されますが、(2)は2017年1月1日以後開始事業年度から適用とされています。

 

大きなプロジェクトは概ね終わっていますが、こうした細かい改訂は今後も続くので、適宜ご紹介します。